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製造業は本当に衰退しているのか?
「製造=衰退産業」と言えるこれだけの理由、着目すべきは「付加価値」と「就業者数」と題した記事があった。
①製造業の GDPに占める付加価値の比率が20%程度で、以前より落ちている
②製造業の従業員が1990年から減少している
点から、製造業は衰退しているとの見解だった。
果たしてそうなのだろうか。
以下は、その考えと比例しないデータと考える。
1、GDPに占める製造業の比率は、最近20年は変化がない
2、製造業の事業所は減っているが、事業所あたりの付加価値額は上がっている
3、製造業の労働生産性は、ここ30年右肩上がり、非製造業は横ばいとなっている
これらのデータからは、製造業は、企業、事業所は、減少しているが、製造業としての力量は上がっている結果と取れる。これは、製造業のIoTなどの技術革新の結果と取れる。
人数が増加している非製造業が付加価値が全く上がらない点に、むしろ問題があると考える方が自然である。
私が、日本の製造業の熱量を上げる、盛り上げる活動を展開するのは、このようにまだ力がある事が示されている点だ。
日本はハード面(設備や製造技術)が強い、その反面、ソフト面(生産管理やSCM)が弱い。
ソフト面は20年近く遅れていると考えられるので、これを半分に近づけていくだけで、日本の製造業はよい方向に行くと考えています。
弊社は、このソフト面の強化に力を入れ、日本の製造業発展の一翼を担いたいと考えております。
☆製造業のGDP構成比の変化
出典:2019年版ものづくり白書
☆平成以降の製造事業所数と1事業所当たり付加価値額の推移
出典:2019年版ものづくり白書
☆製造業、非製造業における労働生産性の推移
出典:2019年版ものづくり白書
参考記事
https://www.sbbit.jp/article/fj/93445
https://monoist.itmedia.co.jp/mn/articles/1910/25/news008.html